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学園祭の過去と現在、そしてコロナ禍の学園祭

2020/10/07

株式会社キャンパス総研
代表取締役渡部陽

まもなく秋の学園祭シーズンを迎えます。学園祭といえば、多くのアナウンサーやタレントを輩出したミスコンがよく話題になりますが、最近では、ジェンダーの観点からミスコンを中止にする大学が増えています。

その中でも今年話題となっているのは、上智大学です。ミスとミスターの性差を廃止し、候補者が「容姿」だけで評価されることをできる限り避けるため、LGBTQの観点などの新たな審査基準を設けたコンテストにチャレンジしています。
また、運営主体にも変化が見られます。過去には、学園祭の協賛金が革マル派の政治資金になっていたことから、大学生が自主的に運営するようになった早稲田大学や、学園祭の名前にも学生主体と分かるように自主法政祭となった法政大学のような例もあれば、最近では、学園祭とオープンキャンパスを同じ日に行い、大学の広報課が中心となって企画や運営をしている地方大学も増えています。


バブルの頃には、他大の学生が慶應義塾大学の三田祭に行って、慶應ボーイのふりをして女子高生をナンパするなんていう逸話もザラにありましたが、今年は三田祭も新型コロナウイルスの影響でオンライン開催になり、ナンパどころではありません。
我々が独自で全国約780大学1,000キャンパスの学園祭状況を調べた結果、残念ながら約半数の大学が中止の決断をしています。 
10月6日時点で、中止を決めているのは458キャンパス約45%、まだ検討中の大学は384キャンスで約38%、感染対策を十分に施した上で、例年通り実施予定の大学は、八戸工業大学や静岡英和学院大学など5大学で、わずか0.5%にとどまっています。

一方で、今年実験的に行うオンライン開催は、141キャンパス約14%にもなります。

女子大や地方小規模大学、歴史の浅い大学で中止が多くみられる傾向にありますが、学生の気持ちにも配慮して、現在検討中の大学が今後オンライン実施に踏み切る可能性もあります。


※このレポートは株式会社ユーキャンパス大学生実情レポートと共同制作したコンテンツです。